インターネット回線サービスは種類が多く、どれを選べばいいかわからないという事業者の方も多いのではないでしょうか。今回の記事では、自社で利用するサービス選びの参考になる、品質が高いことで定評のあるインターネット回線サービスを紹介します。それぞれに違った特徴があるので、チェックして検討してみてください。
イーサネットアクセス(S)

会社名:ソフトバンク株式会社
住所:〒105-7529 東京都港区海岸1-7-1 東京ポートシティ竹芝オフィスタワー
TEL:サイト内問い合わせフォームあり
イーサネットアクセス(S)はソフトバンクの提供するインターネット回線サービスです。広域性、安定性、拡張性に優れた「ULTINAInternet」バックボーンから光ファイバーを直接引き込み、100Mbpsから1Gbpsまで安定した通信環境を実現しています。
SLA(サービス品質保証制度)を適応しており、可用性および遅延時間の2側面で高品質なサービス提供が保証されています。SLAで保証される遅延時間と可用性の情報はホームページでも詳細が公開されているようです。SLAの保証内容はインターネット回線事業者によって異なるため、確認してみるといいでしょう。
24時間365日の監視・保守が標準で付帯しており、回線終端装置~アクセス回線~インターネット接続までソフトバンクが一括して保守対応を行います。バックボーン内の機器・回線の二重化による障害対策と通信の優先制御によって、信頼性・安定性に優れた超高速なインターネット回線サービスを実現しています。
イーサネットアクセス(S)は回線のタイプとネットワーク規模に応じて10タイプのサービスから選ぶことができるようです。月額利用料金は100Mbps・光IP8の月額10万5,600円(税込)から1Gbpsの月額858万円(税込)までプランによって異なります。
イーサネットアクセス(S)Gigaコネクトという最大1Gbpsの光インターネット接続を低価格で利用できるプランもあります。自社のネットワーク計画やトラフィック利用料などに応じて適したサービスを選ぶといいでしょう。
GMO BIZアクセス
【詳細】
会社名:GMOインターネット株式会社
住所:東京都渋谷区桜丘町26番1号 セルリアンタワー ・総合受付11階
TEL:0120-290-200
受付時間:9:30~18:30(土日・祝日除く)
GMO BIZアクセスは、GMOインターネット株式会社による法人向け通信サービスです。インターネットバックボーンからオフィスまで回線を独占する1社専有型が特徴で、他のユーザーの使用状況に左右されずに、安定した通信環境が得られます。
複数のユーザーと回線を分け合う共有型は安く利用できるメリットがある一方、ユーザーの利用が集中すると通信状況が不安定になってしまいます。1社専有型のGMO BIZアクセスは、通信局から光ファイバーを通して自社に提供されるため、他のユーザーの干渉を受けず快適な通信環境が実現可能です。
プランは法人利用向けの100Mbpsから、4K動画配信や大容量のデータトラフィックにも対応する上下最大10Gbpsまで、幅広い帯域から選べます。通信速度に保証がないものの安価にネットを利用できる「ベストエフォート型」と、大量アクセスをものともしない「ギャランティ型」のふたつのラインナップで、ユーザーのニーズに応えます。
万一の際には電話受付によるトラブルシューティングと復旧支援が行われ、必要に応じて現地への駆けつけ対応も行ってくれます。通信品質の高さに加え、アクシデントにも応えるサポート体制でユーザーに大きな安心をもたらします。
また、GMO BIZアクセスはSLA(サービス品質保証制度)を基本仕様としており、ネットワーク内の遅延時間と回線の可用性・パケットロス率で規定値を下回った場合、利用料金の一部が返還されます。網内遅延時間・可用性・パケットロスいずれも保証は「契約者から申告があった場合」とされ、細かく規定されていますので、確認しておくといいでしょう。
ベストエフォート型の料金は固定IP1個の場合、500Mbpsコースで月額2万6,000円(税抜)、1Gbpsコースで月額4万2,000円(税抜)となっています。20年以上にわたるプロバイダー運営実績を誇り、店舗から商業施設・大規模イベントまで幅広く対応できるのもGMOインターネット株式会社ならではの強みです。
イーサシェア
【詳細】
会社名:KDDI株式会社
住所:東京都千代田区飯田橋3丁目10番10号 ガーデンエアタワー
TEL:0077-7007/0120-921-919
受付時間:9:00~18:00(土・日・祝日・年末年始を除く)
イーサシェアはKDDIの提供する法人・ビジネス向けのインターネット回線サービスで、手軽に安定したインターネット接続環境を構築したい中小企業におすすめのサービスです。
他のユーザーと帯域を共有するベストエフォート型のインターネット回線サービスで、1回線上で「IPv4のみ」「IPv6のみ」「IPv4/IPv6併用」から利用形態に合わせて選ぶことができます。KDDIとPNJ各社の提供する光ファイバーをアクセス回線とするバンドル型のサービスで、アクセス回線を別途調達することなく、高速なインターネット環境を構築することが可能です。
インターネット回線サービスの利用にあたっては、開通工事に関する事前調整から導入までKDDIの開通担当のサポートを受けることができます。ネットワーク機器バンドル提供メニューを利用すればシステム担当者がいなくても環境構築が可能で、インターネット回線の知識に乏しくても安心です。
また、Webブラウザ上で回線の通信状況を細かくチェックできるトラフィックレポート機能も標準装備となっています。オプションには「KDDIDDoS対策サービス」があります。DDoS攻撃を防ぐサービスで、アプリケーションレイヤーレベルのDDoS攻撃の防御にも対応できるようです。
防御時間実績に応じた従量料金プランを選べる点も特徴的です。インターネット回線のセキュリティを担保したい事業者におすすめです。
品質の高いインターネット回線のメリット・デメリット
品質の高いインターネット回線のメリット
品質の高いインターネット回線のメリットを紹介します。
通信が安定している
品質の高いインターネット回線は、通信が安定している点が強みです。通信が不安定だと、ストレスを感じるだけでなく、大切な場面で通信が中断されるリスクがあります。たとえば、オンライン会議をしている最中に通信が途絶えると、重要な部分を聞き逃す可能性もあります。
通信が安定しているインターネット回線を選ぶことで、ビジネスシーンでも安心できます。
データ通信容量の制限がない
データ通信容量とは、契約しているインターネット回線において、送受信できるデータの最大量のことです。写真や動画などの大きなデータをやり取りすると、容量をすぐに消費してしまいます。たとえば、長時間のWeb会議を録画した動画をストリーミングするとなると、数GBのデータ通信容量が必要となります。
モバイル回線の契約プランだと、1か月〇GBまでといったように制限が設けられていることがほとんどです。品質の高いインターネット回線であれば、固定月額料金で通信容量の制限がないことがほとんどなので、大きなデータのやり取りも心配ありません。
品質の高いインターネット回線のデメリット
品質の高いインターネット回線にもデメリットは存在します。メリットだけでなく、デメリットも踏まえてよく検討しましょう。
利用料金が比較的高い
品質の高いインターネット回線は通信が安定しているなどのメリットがある一方で、利用料金が高い傾向にあります。インターネットの使用頻度が低く、高速通信をあまり必要としていないのであれば、無駄になる可能性があります。
また、導入する際には回線の開通工事が必要です。工事費の目安は3~4万円ほどですが、土日や祝日に工事をする場合には追加料金が発生することもあります。
外出先で利用できない
自宅に引き込むタイプのインターネット回線は有線の固定回線なので、回線そのものを持ち運ぶことはできません。LANケーブルやWi-Fiの電波が届く範囲でしか使えないため、出張先や外出先でのテレワークといった用途では使用不可能です。
インターネット回線のある環境では使えますが、インターネット回線のない環境ではモバイル回線といったように使い分ける必要があります。
乗り換え時の負担が大きい
回線事業者を乗り換える際には、解約した事業者のケーブルを撤去しなければなりません。導入時だけでなく、撤去する際の工事費もかかるため、注意しましょう。
なお、回線事業者は頻繁に工事が発生することを避けるために、最低利用期間を設けていることがほとんどです。決められたタイミング以外で解約や乗り換えをすると、違約金を請求されるケースもあります。
以上が、品質を重視してインターネット回線を選びたい事業者におすすめのサービスです。法人のインターネット回線は、個人利用と比べて回線の安定性やトラブル時の保証・フォロー体制、セキュリティレベルについて入念に確認をすることをおすすめします。こちらで紹介した内容も参考に自社に最適なインターネット回線を選んでください。