Wi-Fiが勝手に使われているかも!?ただ乗りを確認する方法とは

公開日:2022/09/01 最終更新日:2024/09/02


現在の生活に必要不可欠と言っても過言では無いWi-Fi。そんなWi-Fiですが、もしかすると知らないうちに勝手に使われている可能性があるため要注意です。Wi-Fiが勝手に利用されている行為のことを“ただ乗り”と呼びますが、そんなただ乗りを確認する方法や、ただ乗りされないためにはどうすればいいのか、お話していきます。

Wi-Fiのただ乗りとは

Wi-Fiのただ乗りとは、自分が契約しているWi-Fiを第三者が無断で利用している状態のことを指します。Wi-Fiは通常パスワードを入力して利用するためセキュリティが高いイメージがあるかもしれませんが、セキュリティ対策を定期的に行わないとWi-Fi環境を勝手に使われる可能性があり、自分のWi-Fiルーターを隠れ蓑にした犯罪が行われるケースもあるのです。

またWi-Fiにただ乗りされていると通信内容を覗き見られたり、遠隔操作アプリが仕込まれ情報を盗まれたりする可能性があります。こちらはただ乗りされているWi-Fi環境に繋がっている全ての媒体が対象なため、個人情報が容易に盗み取られるケースも少なくありません。自分の情報だけではなく友人や家族、仕事に関係する情報が盗まれることもあるので、ただ乗りは非常に危険な行為といえるでしょう。Wi-FiルーターだけではなくモバイルWi-Fiルーターが被害に遭うケースも少なくありません。ですが厄介なことに、Wi-Fiのただ乗りが犯罪として認められなかった事件が過去にありました。

ハッキングを始めとした不正アクセスの罪を問われていた被疑者が、他の罪では有罪となったにも関わらず、無線LANのただ乗りに関してはあくまで他人の暗号鍵を使っただけで有罪にはならないと結論づけられたのです。このようにWi-Fiのただ乗りそのものは罪に問われなかった前例があるため、Wi-Fiと名の付くアイテムをお持ちの方は、ただ乗り被害に巻き込まれないように十分気を付ける必要があるでしょう。

WiFiをタダ乗りされて困ることとは

個人情報の漏洩

WiFiを利用しているパソコンやスマホ内の個人情報が漏洩する恐れがあります。たとえば、パソコンやスマホに保存している写真、動画、電話番号、住所、クレジットカード番号などが不正に閲覧されるリスクが高まります。

写真や動画などの個人情報がインターネット上に流出すれば、完全に削除するのは困難です。自身だけではなく、家族の個人情報が漏洩するリスクもあります。

さらにSNSのアカウントを乗っ取られたり、なりすましの被害が生じたりすることもあるでしょう。

ただしWiFiを接続するだけでは、データにアクセスできません。写真や動画などのフォルダの共有範囲をしっかり設定していれば、アクセスされるリスクの軽減が可能です。

通信速度の低下

ひとつのインターネット回線に接続できるデバイス台数や、運べるデータ量に上限があるので、同時接続台数が増えれば増えるほど通信速度が低下したり不安定になったりする傾向にあります。

無線WiFiの場合は、データ量が有線WiFiの7割〜8割ほどに低下してしまいます。無線WiFiのタダ乗りは、有線WiFiよりも影響を受けやすいといえるでしょう。

普段よりもファイルをダウンロード・アップロードできるのに時間がかかると感じた場合には、WiFiのタダ乗りを疑うとよいでしょう。

ウイルス感染

悪意を持ってWiFiをタダ乗りされた場合、WiFiを接続しているパソコンやスマホなどにウイルスを送信されるリスクがあります。ウイルス感染により、デバイス内の個人情報が抜き取られる恐れが高まるでしょう。

WiFiを利用して、外部にウイルスを送信されるケースもあります。タダ乗りされた証拠がなければ、法的責任を問われるのはWiFiの契約者となってしまいます。被害者なのに、高額の損害賠償を請求されることもあるでしょう。

またウイルス感染すれば、データが抜き取られるだけではなく、デバイス内のデータを破壊されたり、デバイスを遠隔操作されたりする場合もあります。

デバイスを遠隔操作して罪を犯した場合、遠隔した側ではなくデバイスの持ち主に責任が問われるリスクが高いです。

ウイルス感染すると、このようにデータを抜き取られるだけではなく、損害賠償が生じる恐れがあるのでウイルス対策が必要です。

Wi-Fiのただ乗りを確認する方法

自身のWi-Fiがただ乗りをされていないかは、使っているWi-Fi機器をチェックすると簡単に確認できます。ルーターの管理画面を開き、クライアント一覧を表示すると、現在そのWi-Fiルーターに接続されている機器を確認できるため、接続されているIPアドレスの数を確認してみてください。

パソコンやスマートフォン、ご自身が繋いでいる媒体機器の数と、ルーター本体の設定画面で確認出来た数が一致していれば問題ありませんが、1つでも数が多い場合はただ乗りされている状態です。中にはただ乗りをしている端末がないかを確認出来るアプリもあるため、設定画面を開いて確認するのが面倒であればアプリから確認するのも良いでしょう。

このようにただ乗りをされているかは比較的簡単に確認ができるため、セキュリティレベルが心配な方は1度チェックするのをおすすめします。現在利用しているWi-Fi環境が、WEPと呼ばれる暗号化形式を使っている場合は特に、ただ乗りされているリスクが高まりますので注意が必要です。

Wi-Fiを勝手に使われないための対策

Wi-Fiを勝手に使われることがないように、日頃からWi-Fiルーターのセキュリティレベルを高めておきましょう。対策としていくつか方法があります。

1つめは各端末の通信を暗号化する方法です。この際にWEPを使うとセキュリティレベルがあまり高くありませんのでそちらは避けましょう。

2つめはMACアドレスフィルタリングを使うのも有効です。こちらはネットワーク機器を識別するための物理アドレスで、Wi-Fiルーターに接続できるMACアドレスを作成し、登録されていない端末を接続させない作りになっています。

3つめはステルス機能を使ってSSIDの存在を隠す方法です。Wi-FiルーターにあるSSIDは、ステルス機能を使うとWi-Fi一覧に表示されないようになっています。存在を隠せるのでただ乗りから通信を守れるのです。

4つめはWi-Fiルーターのファームウェアを更新する方法で、こちらを最新状態に保つことで、よりセキュリティレベルを高め、簡単にただ乗りできない環境を作れます。

5つめはパスワードを定期的に変更する方法です。普段利用しているパスワードを定期的に交換すれば、万が一ただ乗りされていたとしてもパスワードを変更した段階でWi-Fiルーターには接続出来なくなります。こちらは簡単でありながらより確実は方法ですので特におすすめです。

このようにただ乗りされないためにはいくつかの対策や方法がありますので、自分に合っている方法を選ぶといいでしょう。よりセキュリティレベルを上げたい方は複数の方法を重ねて行うのもおすすめです。ただ乗りが確認出来た場合は特に、一刻も早く対策を行いましょう。

企業でWi-Fiをただ乗りされると危険です。

個人のWi-Fiをただ乗りされるのももちろん危険ですが、企業のWi-Fiをただ乗りされると、情報漏洩やウイルス感染などすぐに対処できないほど大変な事態を招きかねません。
このような事を招かないよう事前にセキュリティ対策をしっかりと行えるWi-Fiを使って、インターネットを安全に使用しましょう。

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まとめ

Wi-Fi通信環境は現代社会においては欠かせないツールだからこそ、犯罪の依り代として狙われるケースが増えています。日常生活ではなかなか表立って被害が表れないからこそ、気が付いた時には大きな被害が出ている可能性があるでしょう。個人情報を始めとした大切な情報が抜き取られないように、定期的に対策を行ってWi-Fiを守ることを忘れてはいけません。

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