インターネット回線の代理店とプロバイダは別物?違いを知っておこう!
インターネットを利用する際にはプロバイダと回線の契約が必要になるのが一般的です。しかし、IT用語あるあるですが用語の意味が非常に似ており、イマイチ違いがわからないということが多々あります。今回はプロバイダ業者と回線業者の違い、契約に際してみるべきポイントを紹介します。
プロバイダと回線業者の違いとは
まずは両者の定義の違いから見ていきましょう。
プロバイダ業者はインターネット接続サービスを提供する
プロバイダは簡潔にいうとインターネットを利用したい人とインターネットをつなぐ役割を担います。少し技術的に補足すると、インターネット上の住所に相当するIPアドレスをインターネット利用者の端末(PCやスマートフォン、タブレットなど)に割り当て、それを管理する役割を担っています。
そして、IPアドレスが割り当てられた端末が回線(後ほど紹介)を用いて、プロバイダが提供するサーバ(いろんなサービスを行える高性能なコンピュータ)にアクセスし、インターネットに接続できます。
このようにインターネット利用者がインターネットを利用できるサポートをしているとともに、インターネット接続したのちのさまざまなデータ伝送を中継する、しっかり相手にデータが届いているか、ウイルスがまぎれこんでいないかなどを確認するといった役割も担っています。
回線業者はインターネットに接続する際のインフラを提供する
回線業者(通信キャリアとも呼ばれる)は、光(光ファイバー)やケーブルテレビ回線、電話線といったインターネットに接続する際の通り道を用意し、ユーザに提供しています。有線接続はもちろん、無線接続できるサービスを提供するところもあります。
通信キャリアが提供する回線は、上記で取り上げたプロバイダが用意するサーバにインターネットを利用したいPCなど利用者のデバイスが接続する際、必ず通過することになります。言い換えると、インターネットを使いたい人は契約する回線を経由し契約するプロバイダに接続、プロバイダが仲介者となってインターネットを利用できるという流れです。
プロバイダも回線もそれぞれ契約する必要がある?
言葉の定義が理解できたところで、いずれも契約しなければならないのか、片方だけの契約でインターネットを利用できるのかを説明します。
インターネットを使うにはプロバイダ・回線契約の両方が必要
インターネットに接続し、動画配信サービスやショッピングサイトなどのサービスの恩恵を受けるには、2つのサービスの両方が必要です。プロバイダサービス提供企業のみと契約した場合、インターネットにたどり着く道がないうえ、通信キャリア企業のみと契約した場合、インターネットの入り口で立ち往生してしまいます。
したがって、プロバイダと回線、それぞれサービスを提供する企業と契約を結び一定の料金を支払うことでインターネットを使えます。
プロバイダと回線を一体型契約ができる場合も
先ほどは2社と別々に契約を結び、インターネットを使う方法を取り上げましたが、最近はインターネット接続に必要な機能をセットにして提供する企業、サービスも登場しています。具体的には、光回線とプロバイダサービスを組み合わせたものや、LTEなどのモバイル回線(携帯電話会社でスマートフォンなどを契約した際、1社のみとの契約でインターネットが使えていることをイメージしてください)などがあります。
それぞれ別々の組織と契約するのは時間や手間がかかり面倒だなと思う人は、一体型サービスを利用するのも選択肢のひとつです。
回線業者とプロバイダを選ぶときのポイント
さまざまな企業や個人事業主がサービスを提供している昨今、どういった点をチェックすべきか、そのポイントを紹介します。
契約からインターネット利用できるまでどれくらい時間がかかるか
法人でインターネット契約をする際、個人で契約するときより時間がかかる傾向にあります。また、インターネットを利用する際には光ファイバーを館内やオフィススペース内に通すなどの回線工事が必要になる場合があります。工事が必要な場合は契約してから工事日までタイムラグが発生することが考えられます。業務に影響が出ないよう、契約から回線工事を経て開通まで、どれくらいかかるかを業者と確認しましょう。
次世代回線に対応しているか
現在のインターネット通信方式はIPv4アドレスを利用していますが、世界中の人がインターネットを利用するようになり、IPv4アドレスの枯渇化が叫ばれています。そこで次世代IPアドレスであるIPv6を利用したインターネット通信方式にシフトしつつあります。今は過渡期であるため、IPv4アドレスとIPv6アドレス双方に対応できるか、高速な通信形態に対応できるかなどを確認しましょう。
利用可能なIPアドレスで足りるか
テレワーク時のセキュリティ対策などで利点がある固定IPアドレスを、法人で契約した際には複数取得できます。どれくらいの数を取得できるかは契約プランやサービスで異なります。取得できる固定IPアドレスが多ければ多いほど利用料金が高くなる傾向にあるため、組織内でどれくらいのIPアドレスが必要かを洗い出しましょう
まとめ
最近はプロバイダと通信回線を一体化して提供する業者が増えており、ますます両社の役割の違いが見えにくくなっている現状があります。しかし、両者の役割は似て非なるものとなります。インターネットを快適に利用するためにも当記事でしっかりプロバイダと回線の違いを理解し、適切なプロバイダ業者、回線業者を選んでいただければ幸いです。
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サービス名 (会社名) | 光ビジネスアクセスNEXT(株式会社USEN ICT Solutions) | フレッツ光ネクストビジネスタイプ (NTT東日本・NTT西日本) OCN光「フレッツ」(OCN) | イーサシェア(KDDI株式会社) | イーサネットアクセス (S)(ソフトバンク株式会社) | NUROアクセス スタンダード(ソニービズネットワークス株式会社) |
連絡先 | 0120-681-617 | 03-5359-5111(東日本) 0120-116116(西日本) 0120-106107(OCN) | 03-3347-0077 | お問い合わせフォーム | 0120-963-350 |
回線タイプ | ベストエフォート | ベストエフォート | ベストエフォート | ベストエフォート | ベストエフォート(一部帯域確保) |
通信速度 | 上り:最大1Gbps 下り:最大1Gbps | 上り:最大1Gbps 下り:最大1Gbps | 上り:最大1Gbps 下り:最大1Gbps | 上り:最大1Gbps 下り:最大1Gbps | 上り:最大1Gbps (10Mbps確保) 下り:最大2Gbps (10Mbps確保) |
提供構成 | 専有型 | 専有型 | 専有型 | 専有型 | 共有型 |
提供エリア | 全国主要都市部 (1道1都1府7県) | 全国 | 関東エリア (東京・埼玉・千葉・神奈川の一部) | 全国 | 関東:1都6県 東海:4県 関西:2府3県 九州:2県 |
参考価格 :月額費用 | 4万6,200円(税込) | 4万5,210円(税込) ※別途プロバイダ利用料金が必要 | 33万円(税込) | 858万円(税込) | 2万735円(税込) |
参考価格 :初期費用 | 5万8,300円(税込) ※工事費別 | 2万680円(税込) | 3万4,650円(税込) | 11万3,850円(税込) | 22万3,300円(税込) ※2年継続なら実質無料 |
SLA(品質保証制度)対象 | 遅延速度 可用性 | 遅延時間 故障通知時間 故障回復時間 パケット損失率 | 遅延時間 | 遅延時間 可用性 | 稼働率 |
トラブル対応 サポートの仕方 | 24時間365日の電話受付(トラブルきりわけ・復旧支援)と、必要に応じて現地への駆けつけ対応 | 「24時間出張修理オプション」:月額3,300円(税込)で、24時間故障受付可能 | 故障申告受付と故障復旧作業を24時間対応 | 24時間365日の監視・保守を標準提供。回線終端装置は、常時監視により迅速な復旧を24時間365日対応 | 24時間365日対応のオンサイト保守が標準装備。障害の発生箇所の調査や問題の切り分け、現地での保守対応も可能 |
その他特徴 | ネットワーク全体を管理し、バックボーンを定期的に増強するため、通信環境が安定している | バックボーンは国内最大級。常に高品質で安定したインターネット環境を提供できる | Webブラウザを利用し、日々の通信状況をチェックできるトラフィックレポートを標準付属 | バックボーン内の機器・回線の二重化による障害対策および、通信の優先制御を行うことで信頼性・安定性を実現 | 環状に交換設備を接続するリング型構成になっており、1つの区間で障害があっても逆向きの接続で伝送することが可能 |
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