5Gは日本だけでなく世界的にも急速に普及しています。そのため、光回線は不要だと感じる人は多いのではないでしょうか。しかし、5Gには多くのメリットがある一方でデメリットもあります。そのデメリットを、光回線と併用することで補うことができるでしょう。そこで今回は、光回線と5Gの違いや、併用するメリットを解説します。
光回線と5Gの違いとは
光回線と5Gはどちらもインターネット回線に接続するものですが、どのような違いがあるのでしょうか。ここでは、光回線と5Gの違いを解説します。
光回線とは
光回線とは、光ファイバーケーブルを利用してデータの送受信を行う回線のことです。光回線を利用するためには、プロバイダーと契約しなければなりません。光回線はケーブルテレビやモバイルルーターより通信速度が速いという特徴があります。また、電磁波の影響を受けないため、安定した状態でインターネットを利用できます。
5Gとは
5Gとは「5thGeneration」の略称で「第5世代通信システム」のことです。通信システムには第1世代~第4世代もあり、4Gの次世代規格のため5Gと呼ばれています。5Gの最大の特徴は、高速大容量通信です。4Gの通信速度は100Mbps~1Gbpsですが、5Gの最大通信速度は10Gbpsで、将来的には20Gbpsになるとされています。
また、低遅延という特徴もあり、ビデオ通話やオンラインゲームを利用する際にタイムラグが発生しません。そのほかに、多数同時接続ができるようになるため、IoTの普及に伴い家電製品にさまざまな機器を同時にインターネット接続可能です。
光回線と5Gの違い
光回線と5Gの違いは、まずインターネットに接続する方法に違いがあります。5Gは、電波を利用してインターネットに接続するため、通信事業者と契約するだけで利用できます。それに対して光回線は、光ファイバーケーブルを自宅に引き込むための回線工事が必要です。
また、5Gは電波が届くエリアであれば外出先でも利用できるため、5G対応のスマートフォンと接続することで、手軽に動画視聴やオンラインゲームが楽しめます。
しかし、光回線は自宅に引き込んだ固定回線でインターネットに接続しているため、外出先では利用できません。そのほかの違いに、5Gよりも光回線の方が利用料金は安いということがありますが、光回線は回線工事の工事料金がかかります。
光回線と5Gの速度はどれくらい違う?
光回線の通信速度は、一般的に最大で1Gbps、プランによっては最大10Gbpsで利用できるものもあります。一方で、現在の5Gの通信速度は最大10Gbpsですが、将来的には20Gbpsになるといわれています。したがって、通信速度に関しては圧倒的に5Gの方が速いといえるでしょう。
光回線と5Gを併用するメリット
光回線から5Gに切替えるのではなく、光回線と5Gを併用して両方のメリットを活かすことがおすすめです。ここでは、光回線のメリット・デメリットと5Gのメリット・デメリットを解説します。
光回線のメリット・デメリット
光回線のメリットは、データの通信制限がないことです。そのため、毎日動画を視聴したり、オンラインゲームをしたりしても、制限を超え通信速度が極端に遅くなる心配がありません。
また、オンラインゲームは通信の安定が求められますが、光回線はONUやルーターを通して有線接続できるため、非常に安定性が高いです。そのほかにも、一般的な光回線の回線工事業者は全国各地に存在しているため、日本のほとんどのエリアでサービスを利用できます。
しかし、利用するためには、回線工事をしなくてはならないということがデメリットです。回線工事は、光回線事業者に申し込んでから1~2か月後に着工となるため、利用するまで時間がかかります。
また、マンションなどの集合住宅では、配線方式によっては通信速度が遅くなるというデメリットもあります。そのほかにも、途中解約すると高額な違約金が発生する可能性があるので注意が必要です。
5Gのメリット・デメリット
5Gのメリットは、回線工事を行う必要がないため、通信業者と契約後すぐに利用できることです。回線工事が不要だということは、工事料金も発生しないというメリットもあります。
また、5Gは光回線のような固定回線とは違い、電波を利用しているので外出先でも高速大容量通信が可能です。しかし、外出先で利用できるとはいえ、対応エリアは限られているため、全国各地で利用できるわけではありません。
対応エリアであっても、電波がさえぎられる場所では通信速度が低下することもあります。5Gに対応しているスマートフォンの種類もまだまだ限定的です。そのほかにも、データの通信制限があることもデメリットのひとつです。データ容量の上限に達すると極端に通信速度が遅くなるため、データ容量を気にしながら利用する必要があります。
まとめ
光回線と5Gの違いは、インターネットに接続する方法に違いがあり、5Gは電波を利用して接続しますが、光回線は光ファイバーケーブルを引き込んだ固定回線で接続する方法です。また、5Gは外出先でも利用できますが、光回線は外出先では利用できません。光回線と5Gの速度の違いは、光回線が最大で1Gbps、5Gが将来的に最大20Gbpsになるため、圧倒的に5Gの方が速いです。光回線と5Gにはそれぞれメリット・デメリットがあり、光回線と5Gを併用することで両方のメリットを活かせるでしょう。