事業拡大の際、法人向けインターネット回線の見直しは必要でしょうか。固定IP回線を増やしたり、同時接続数を10台以上にしたりする場合は回線の見直しをした方がよいでしょう。しかし予算との兼ね合いもあるので、数社を比較しながらコスパのよい回線を選ぶことも大切です。今回は、事業拡大の際のネット回線の見直しについてお話しします。
事業拡大で増える人員や機器を確認しよう
事業拡大により、法人向けインターネット回線の見直しを考えるなら、まずは人員や機器の確認が必要です。電話回線を増やすときも法人向けのIP電話サービスを活用できるので検討したいところです。このIP電話サービスはビジネスプランでなくても身近な存在ですが、ビジネス向けはより多機能になっています。
たとえば、大手を例にすると最大300チャネル(300個の電話番号を持てる。1回線月、1,100円から)使えるIP電話サービスがあります。また、従業員が数十人から数百人の会社では必ず設置してあるビジネス電話もクラウド化できます。ビジネス電話というのは、大元のPBXという機器が必要ですが、これはメンテナンスや番号変更や機能変更が複雑で手間がかかります。
最新のPBXであればパソコンから設定できるのですが、多くは以前のタイプで業者を呼んで設定してもらわなければなりません。その手間は、今考えるととても無駄になります。まず、業者を入館させるだけでも大変ですし、担当者が動向して現状を説明したりしなければなりません。
そして作業が終わったら、動作の検証と書類を書いたり、退室の処理をしたり。しかし、法人向けインターネット回線では「クラウド型PBX」もあるので、自社でPBXを管理するとこなく遠隔で設定や操作ができます。これは電話の一例ですが、このように事業拡大ではさまざまな機器の見直しが必要な場合があります。
法人向けから法人向けの見直しは必ずしも必要ではない理由
ここでは、法人向けから法人向けの見直しは必ずしも必要ではない理由を説明します。有名な光回線プランでも、法人向け、個人向けとも回線は共通のものを使っているので、基本は同じなのです。たとえば、法人向け回線で速度は1Gbpsのものが、個人向けの上位プランの速度と同じだったりします。
このプランは、ユーザーの利用環境に応じて、最大約1Gbpsの高スループットと10Mbpsの帯域優先が可能になっています。法人向けでなくても使用に問題なく、月額料金も通信品質も同じです。法人向けというと、何か特別な光ファーバーや設備があると思いがちですが、一般向けでもこのように高品質な回線用意されています。
何がいいたいかというと、光回線自体のクオリティは変わらないということです。それは、日本の通信技術がとくに優れているからでもあります。たとえば、日本の4GLTE通信の全国カバー率は世界でも屈指の存在ですが、たとえ5Gが使われるようになってもメインはやはり4Gなのと同じです。
つまり、基本的な光回線さえ押さえておけば、あとはオプションや機器・ソフトウェアの見直しで改善できる場合が多いのです。光回線とは言わば、裏方のようなもので通信できて当たり前の存在ともいえます、そのため、事業拡大の時に見直す必要があるのは「業務システム」や「IP電話システム」などが一番重要です。ここのポイントを押さえておきましょう。
法人向けインターネットを見直すなら、まずは比較する
それでも、もし事業拡大で法人向けインターネット回線を見直すとしたら、大手キャリアなどの仕様を比較検討しましょう。各社ともサービスの違いがあり、値段もさまざまです。値段も4万円代から700万円代と多種多様です。ルーターも新機種になりIPv6という新しい技術が搭載されています。この技術はより高速通信を可能にする規格で広がりを見せています。
そこで、事業拡大をするなら社員のパソコンもIPv6に対応したものにして、機器を一新するのも一考です。なぜなら、回線の高速化も大切ですが、それと同じくらいにパソコンの処理も大切だからです。そして、事業拡大をした場合は既存の基幹システムなどもバージョンアップする可能性があります。
工事の際には、このシステムが止まる事もあるので、対策が必要です。そのためには、以前からスケジュールを立てておいて、スケジュール通りに進める必要があります。その際、通信トラブルや機器との相性の問題で業務に支障をきたす恐れもあります。そのようなことにならないためにも、まずは比較検討して業者にアドバイスをもらうといいでしょう。
基幹システムは絶対に止める事はできないので、以前の法人向け回線が不安定なら大手キャリアを検討することも大切です。とくに信頼性が高いキャリアを口コミなどから評判を調べて選んでみましょう。優良なプランが多数あるので、ぜひ調べて見てください。
さて、ここまで事業拡大するときに法人向けインターネット回線の見直しは必要かについて、説明してきました。一つは光回線自体が古くても性能は落ちないことと、その他の機器やネットワーク、ソフトウェアを見直してみるのがポイントです。