法人向けインターネット回線の速度は、上りと下りにわかれています。上りと下りの速度は、極端に離れる事は少なく、基本的に似た数値になりやすいです。快適に法人向けインターネット回線を使うためには、双方とも数値がよいプランを契約する事が大切です。まずは契約する前に、上りと下りの意味をしっかりと理解しておきましょう。
法人向けインターネット回線の上りとは
法人向けインターネット回線の上りの数値とは、ハードウェアからネット上に情報をアップロードする際の速度です。メールをクライアントに送信する際の速度も、法人向けインターネット回線の上りの数値によって変わります。
数値がよいほど、快適にメールが送付可能で、いわゆる重たいデータをメール添付しても快適に作業を済ませられます。SNSやブログに書き込みをする際も、法人向けインターネット回線の上りの数値が重要です。自社の広報用SNSにメッセージを投稿する場合、上りの速度が良質であればスピーディに作業できます。
オフィシャルブログを更新する際も上りの速度が大切であり、とくに画像や動画といった重たいコンテンツを投稿する際、高速であればより一層快適です。動画投稿サイトにプロモーションビデオや商品説明の映像をアップロードする際も、法人向けインターネット回線の上りスピードがよい方がベストです。
高解像度のコンテンツや長時間の映像は、データサイズが大きくなります。アップロード中の速度が良好であれば大容量のデータも短時間で、正確に投稿可能です。翻ってアップロード中の速度が平均未満だと、動画投稿に時間が掛かります。クラウドストレージにパソコンやタブレット端末のデータを預ける際も、上りの速度が肝心です。画像や音楽、プレゼン資料といった情報は容量が大きくアップロード中の速度が平均以上だと、スムーズにバックアップやデータ共有が行えます。
法人向けインターネット回線の下りとは
法人向けインターネット回線の下りの速度は、データをネット上から取り寄せる作業に関連します。メーラーを開いて、メールマガジンやクライアントからの返信メールを受信する作業をする際、この下りのスピードが良質だと快適です。
大量にメールボックスに返信メールが溜まっていても、ダウンロード速度が高速なら短時間で取り寄せられます。メールマガジンや返信メールには、重たいデータが添付されている事がしばしばあるかもしれません。受信する速度が平均未満だと、すべてを取り寄せるまでに待ち時間が長くなりやすいのが難点です。
クラウドストレージやウェブサイトから、データをダウンロードする際も法人向けインターネット回線の下りのスピードが大事です。速度が平均以上なら、重たいデータや大量のファイルもスムーズに受信可能です。
長時間の動画や高画質な写真などは、数点のファイルでもデータサイズが膨らみます。一見するとデータをダウンロードしていないように見えるネットサーフィンや動画再生といった作業も、実は法人向けインターネット回線の下りのスピードが大事です。ウェブサイトを閲覧したり、動画サイトで映像コンテンツを視聴するだけでも、厳密にいえば手元のハードウェアに情報をリアルタイムでダウンロードしています。
下りのスピードは、ネット経由で情報を閲覧、視聴する作業全般にかかわるので、重要度は高いです。
安心して使える回線速度の目安とは
法人向けインターネット回線を利用するハードウェアのスペックも大事ですが、快適性を大きく左右するのはデータ送信とデータ受信の速度となります。ハイスペックパソコンと最新鋭のワイヤレスルーターを利用しても、肝心の法人向けインターネット回線自体の上下の速度が推奨値未満では快適に使えない可能性大です。
同じデータの送受信でも、具体的な作業内容によって推奨される速度の数値は変わります。テキストメールをクライアントに送信する際、上りのスピードは1Mbpsから3Mbpで充分です。文章が中心の情報は比較的データサイズが小さいためです。自社のブログやSNSにメッセージや画像を投稿する際は、3Mbpsから5Mbps前後の数値が求められます。クラウドストレージに高画質な動画、重たいファイルを複数投稿する際には、10Mbps以上が推奨です。
ネット検索を行ったり、SNSアプリを活用する作業内容なら、下りのスピードは1Mbpsから3Mbpsが必要です。動画投稿サイトを視聴する際やリモート会議を行う際は、3Mbpsから5Mbps程度が求められます。映像や音声は、ひときわ情報量が多いのが特徴です。受信するスピードが良好であれば延滞なく、画面の乱れや音声ノイズなく、視聴可能です。リアルタイムで高解像度な映像を受信する際は、5Mbpsから10Mbpsの下りのスピードが推奨されます。
ひとまとめに法人向けインターネット回線のスピードといわれる事も多いですが、厳密に見ると情報の送信と受信スピードはそれぞれ別々です。同じオフィス、同じパソコンでも行う作業内容によって、推奨される情報の送受信スピードは変わります。