インターネット回線と一口に言っても実にさまざまな種類があるため、法人向けインターネット回線を選ぶ際も、それらの特徴を知っておく必要があります。
ここでは、インターネット回線の種類や、法人向けとしてよく使われているものなどについて紹介します。
インターネット回線の種類について
インターネット回線は、光回線やADSLなどの「固定回線」と、Wi-Fiルーターを使う「モバイル回線」に大きく分けることができると言えるでしょう。
まず「固定回線」は、回線が固定された状態になるため、同じ場所でしか使えませんし、基本的に回線を引くための工事が必要になるという特徴があります。
そして固定回線の「光回線」と呼ばれるものは、光ファイバーを使った回線のことであり、現在の主流です。
光回線の大きな特徴は、通信速度がとても速いということであり、最大1Gbpsや2Gbpsといった超高速での通信が可能となっています。
そのため、大量のデータをダウンロードする必要がある動画もスムーズに再生することができますし、逆に大量のデータをアップロードする場合にも便利です。
また、実際の通信速度は、最大値よりもかなり遅くなってしまいますが、それでも平均で80Mbps程度は出ると言われています。
次に、固定回線の「ADSL」と呼ばれるものは、従来の電話回線(メタル回線)を使ったものであり、現在は少なくなっていますが、かつて主流だった回線です。
ADSLは、実際の通信速度が10Mbps程度だと言われているため、光回線と比べるとかなり遅いと言えるでしょう。
そしてADSLの場合は、基地局までの距離が遠いと、通信速度がかなり低下してしまうという特性があるため、設置する場所によっては十分な速度が得られない場合があります。
さらに、Wi-Fiルーターを使う「モバイル回線」は、無線で接続を行う回線のことであり、持ち運びができるということや、工事が必要ないということが大きな特徴です。
通信速度に関しては、光回線と比べると遅くなりますが、平均で60Mbps程度は出ると言われているため、インターネット利用には十分な速さだと言えるでしょう。
ただしモバイル回線は、無線という特性上、電波状況によっては繋がりにくくなったり、通信速度が遅くなったりする場合があります。
法人向けでよく使われている回線とは
上記で紹介した回線のうち、法人向けとしてよく使われているのは、やはり光回線だと言えるでしょう。
光回線は、通信の速さや安定性が抜群なので、業務で使用するのに最適な回線なのです。
それに光回線は、数多くのプロバイダによってサービスが提供されているため、より自社に合ったサービスを選ぶことが可能になるというメリットもあります。
そのため法人の場合は、光回線を選ぶのが普通だと言えますが、場合によっては他の回線が必要になるケースもあります。
そのケースとしてはまず、外出先でインターネット回線を使う必要がある場合が挙げられるでしょう。
外回りの仕事でノートパソコンを持ち歩く場合は、モバイル回線が必要になるため、そうした業務がある場合は、固定回線とは別に用意しておく必要があるのです。
そしてもう一つのケースとしては、光回線が開通していない地域に会社がある場合が挙げられます。
都市部では、光回線が開通している場合が多いのですが、過疎地域では未だに光回線が利用できないところもあるのです。
こうした場合は、従来の電話回線さえあれば利用できるADSLを利用するとよいと言えるでしょう。
またADSLは、光回線よりも料金が安いため、費用を節約したい場合に選ぶというケースもあると言えます。
光回線を選ぶ時は「IPv6」にも注目
法人向けでよく使われているのは光回線だと言えますが、その光回線にもさまざまな回線やプロバイダがあるため、どこがいいのか迷ってしまう場合も多いでしょう。
もちろん、料金なども選ぶ際の大きなポイントになりますが、法人向けの場合は、通信状態がより安定したものを選ぶことも重要になります。
そこで注目しておきたいのが「IPv6」と呼ばれる方式であり、従来のIPv4という方式よりも速い通信速度を維持できるという特徴があります。
このIPv6は、混雑した回線を回避することができるので、通信速度の低下を防ぐことができ、結果的に速い速度を維持することが可能となるのです。
そのため、光回線のプロバイダを選ぶ際は、このIPv6という方式が利用できるかどうかということをチェックしておくとよいでしょう。
インターネット回線の種類には、光回線やADSLなどの固定回線と、Wi-Fiルーターを使うモバイル回線があります。
法人向けとしてよく使われているのは、光回線であり、通信速度や通信の安定性が優れているため、業務で使用するのに最適です。
しかし外回りで使用する場合は、持ち運びができるモバイル回線が必要になるケースもあります。
そして光回線を選ぶ時は、より高速での通信ができる「IPv6」と呼ばれる方式が利用できるかどうかをチェックするとよいでしょう。