
ビデオ通話中に映像が止まったり、音声が途切れたりした経験はありますか。その原因のひとつとして考えられるのが「Jitter(ジッタ)値」の高さです。Jitter値はインターネット回線の安定性を示す指標で、数値が高いほど通信が乱れやすくなります。この記事では、Jitter値が高くなる原因と対処法をわかりやすく解説します。
Jitter値とは何か
Jitter値を理解するには、まずPing値を知る必要があります。Ping値とは、自分のパソコンやスマートフォンからサーバーにデータを送り、返ってくるまでの時間を表す数値です。単位はms(ミリ秒)で、数値が小さいほど速く、大きいほど遅いことを意味します。
Ping値とJitter値の違い
Jitter値は、そのPing値がどれくらい安定しているかを示す指標です。たとえばPing値が毎回ほぼ同じ値であれば、Jitter値は低くなります。一方、毎回バラバラな値が出るときはJitter値が高い状態です。わかりやすくいうと、Ping値は「回線の速さ」、Jitter値は「回線の安定度」と考えるとイメージしやすいでしょう。なお、Ping値が低くても Jitter値が高ければ通信は乱れやすいため、2つの数値はセットで確認することが大切です。
Jitter値の目安はどのくらいか
Jitter値に明確な基準はありませんが、5ms以下であれば安定した状態といわれています。10ms以上になるとラグが発生しやすくなるため、オンラインゲームやビデオ通話には支障が出る可能性があります。光回線であれば通常5ms以内に収まることが多く、10msを超える場合は何らかの問題が起きている可能性が高いです。FPSなど動きの速いゲームでは1ms前後が理想とされており、用途に合わせて目標値を意識するとよいでしょう。
Jitter値が高くなる3つの原因
Jitter値が高い状態が続いているとき、その原因は大きく3つに分けられます。原因を特定できると、対処法も絞りやすくなります。
Wi-Fiや電波の干渉による不安定
Wi-Fiには2.4GHz帯と5GHz帯の2種類があります。2.4GHz帯は電子レンジや近隣のWi-Fiルーターなど、さまざまな機器と電波が干渉しやすい特性があります。その影響でPing値が揺れ、Jitter値が高くなることがあります。また、Wi-Fiルーターから距離が離れるほど電波が弱くなり、通信が不安定になりやすい点も原因のひとつです。
ルーターの老朽化や設定の問題
古いルーターを長期間使い続けていると、内部の処理性能が現在の通信量に追いつかなくなることがあります。また、ファームウェア(ルーターを動かすソフトウェア)が古いままだと、通信の効率が下がる場合もあります。購入から数年が経過しているルーターを使っている場合、機器自体が原因になっている可能性も考えられます。
回線の混雑や接続方式の問題
夜間や休日などインターネットを使う人が多い時間帯は、回線が混雑してJitter値が上がりやすくなります。また、回線の接続方式によっても安定性は変わります。古いPPPoE方式は混雑の影響を受けやすく、IPoE(IPv6)方式のほうが安定しやすいとされています。契約中の回線がどちらの方式に対応しているかを確認することも重要です。
Jitter値を下げる具体的な方法
Jitter値が高い原因がわかれば、対策はシンプルです。試しやすいものから順に取り組んでみましょう。
有線接続に切り替える
最も手軽で効果的な方法が、Wi-FiをやめてルーターとパソコンをLANケーブルで直接つなぐ有線接続への切り替えです。有線接続は電波干渉の影響を受けないため、Jitter値を大幅に下げられる場合があります。とくにオンラインゲームをする場合は、有線接続が基本とされているほどです。
Wi-Fiの周波数帯を5GHzに変える
有線接続が難しい場合は、Wi-Fiの周波数帯を2.4GHz帯から5GHz帯に変更する方法が有効です。5GHz帯は干渉を受けにくく、通信が安定しやすい特徴があります。ただし5GHz帯は電波が届く範囲が狭いため、ルーターからある程度近い場所で使うのがポイントです。ルーターの設定画面から変更できるほか、スマートフォンのWi-Fi設定でも接続先を切り替えられます。
IPv6接続に切り替える
現在もPPPoE接続を使っている場合は、IPv6(IPoE)接続への切り替えを検討する価値があります。IPv6接続は通信の経路が異なり、回線混雑の影響を受けにくい仕組みになっています。プロバイダーが対応していれば、申し込みと設定変更だけで切り替えられます。Jitter値だけではなく、Ping値の改善も期待できる方法です。
まとめ
Jitter値が高いおもな原因は、Wi-Fiの電波干渉、ルーターの老朽化や設定の問題、回線の混雑や接続方式の3つです。有線接続への切り替えや5GHz帯の活用、IPv6接続への変更などを試すことで、多くの場合は改善が見込めます。まずは現在のJitter値を計測し、どのくらいの数値なのかを把握するところから始めると、対策が立てやすくなります。Jitter値を安定させることで、オンラインゲームやビデオ通話がより快適に使えるようになります。

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