広域イーサネットとは?IP-VPNとの違いやメリットデメリットを解説

公開日:2023/10/15 最終更新日:2024/06/14


VPNを導入するにおいて「広域イーサネット」を聞いたことがある人も多いでしょう。しかし、名前がわかるだけで細かいことはよくわからない人もいます。そこで初心者向けに広域イーサネットとはなにか、IP-VPNとの違いを詳しく説明し、広域イーサネットでインターネットを利用するメリットとデメリットについても詳しく解説します。

広域イーサネットとは?

広域イーサネットとは、VPNを接続するために利用するサービスのことです。VPN接続にはインターネットVPN、エントリーVPN、IP-VPN、広域イーサネットの4種類があり、それぞれコストはもちろん、通信速度や安全性の高さが異なることが特徴です。

広域イーサネットの仕組み

インターネット回線とは異なり、通信事業者独自の閉域網を利用して専用のネットワークを構築しています。そのため、広域イーサネットでVPN接続すれば、広範囲でも速い通信速度でネットワークが利用可能です。セキュリティレベルも高く安全であるといえます。

広域イーサネットとIP-VPNの違い

広域イーサネットとよく比較されるのが「IP-VPN」です。両者はどちらも通信速度が速く安全性が高いという共通点を持っています。そのためビジネスではよく利用されており、どちらを導入するか検討するために比較されることが多いです。

IP-VPNとは

IP-VPNは、通信事業者の閉塞網を利用したネットワークを構築されたVPN接続の1つです。通信業者の閉塞網を利用するためセキュリティレベルが高く、安全に安定した通信品質で利用できることが特徴です。広域イーサネットとは、通信速度が速いこととセキュリティレベルが高い点が共通しています。

IP-VPNとの違い

両者が異なる点は、使用しているプロトコルです。IP-VPNではIPプロトコルを使用しており、それ以外は使用できません。しかし、広域イーサネットは制限なくさまざまなルーティングプロトコルを使用できます。プロトコルとは、IoT用語でコンピューターでデータをやりとりするために定められた手順や規約などのことです。

つまり、プロトコルが異なるということはデータの送受信の手順が異なるということであり、通信速度や安全性が高いという共通点がありながらも、全くの別物であることがわかります。なお、ルーティングプロトコルとは、ネットワーク上で経路を選択するルーター間の通信に用いられるプロトコルの1つです。ルーターに届いたデータをどこに送るか示されたルーティングテーブルを自動で更新します。

広域イーサネットのメリット・デメリット

通信が高速で安定していること、セキュリティレベルが高く安全であることが広域イーサネットのメリットです。カスタイマイズ性が高いこともメリットではありますが、逆に設定が複雑で工数が多くなり、負担が大きくなる点がデメリットです。拠点数が少なければ負担が少なくなるため、きちんと管理できるのであれば導入してもよいでしょう。

広域イーサネットのメリット

通信が高速で安定していることと、セキュリティレベルが高く安全であることが魅力です。契約者のみアクセス可能な通信網を利用しているため、機密情報を安全に送信・受信することができます。

また、広範囲のエリアでも高速で通信できるため、拠点間の距離が遠い場合でもストレスフリーで利用できる点が大きなメリットです。インターネットVPNとエントリーVPNと比べると、通信品質が求められるビジネス向きであるといえます。

また、カスタマイズ性が高いため、細かな設定を行うこともできます。安全に通信ができるため、機密情報を保持する本社と重要拠点での導入がおすすめです。

広域イーサネットのデメリット

広域イーサネットのデメリットとして挙げられるのは、設定の煩雑さです。カスタマイズ性が高いことはメリットでもありますが、細かな設定をしようとすると工数が多くなり、技術者への負担が大きくなります。

また、導入から運用開始まで時間がかかってしまうこともあるでしょう。拠点数が多ければ多いほど工数が増えて負担が大きくなるため、拠点数が少ない企業での導入がおすすめです。

まとめ

広域イーサネットとIP-VPNは、どちらも通信速度が速く品質が安定しており、セキュリティレベルが高いことが特徴です。しかし、プロトコルが異なること、IP-VPNと比べて広域イーサネットはカスタマイズ性が高いことがわかりました。カスタマイズ性が高いと管理負担が大きくなるため、拠点数が少ない企業もしくは本社と重要拠点で利用するのがおすすめです。

また、広域イーサネットは広範囲であっても通信が速いことが特徴です。拠点間の距離が遠く、通信の遅延によって業務にストレスがかかっている場合も導入を検討するとよいでしょう。また、複数のVPNを組み合わせて利用するのも1つの手段です。VPNはメリットとデメリットが異なるため、自社に状況に合わせて最適なサービスを選んでください。

おすすめ法人向けインターネット回線一覧

イメージ
サービス名
(会社名)
光ビジネスアクセスNEXT(株式会社USEN ICT Solutions)フレッツ光ネクストビジネスタイプ
(NTT東日本・NTT西日本)
OCN光「フレッツ」(OCN)
イーサシェア(KDDI株式会社)イーサネットアクセス (S)(ソフトバンク株式会社)NUROアクセス スタンダード(ソニービズネットワークス株式会社)GMOとくとくBB(GMOインターネット株式会社)
連絡先0120-681-61703-5359-5111(東日本)
0120-116116(西日本)
0120-106107(OCN)
03-3347-0077お問い合わせフォーム0120-963-3500120-202-015
回線タイプベストエフォートベストエフォートベストエフォートベストエフォートベストエフォート(一部帯域確保)ベストエフォート
通信速度上り:最大1Gbps
下り:最大1Gbps
上り:最大1Gbps
下り:最大1Gbps
上り:最大1Gbps
下り:最大1Gbps
上り:最大1Gbps
下り:最大1Gbps
上り:最大1Gbps
(10Mbps確保)
下り:最大2Gbps
(10Mbps確保)
上り:最大357.38Mbps
下り:最大263.69Mbps
提供構成専有型専有型専有型専有型共有型要問合せ
提供エリア全国主要都市部
(1道1都1府7県)
全国関東エリア
(東京・埼玉・千葉・神奈川の一部)
全国関東:1都6県
東海:4県
関西:2府3県
九州:2県
全国
参考価格
:月額費用
4万6,200円(税込)4万5,210円(税込)
※別途プロバイダ利用料金が必要
33万円(税込)858万円(税込)2万735円(税込)戸建て:4,488円(税込)

マンション:3,498円(税込)
参考価格
:初期費用
5万8,300円(税込)
※工事費別
2万680円(税込)3万4,650円(税込)11万3,850円(税込)22万3,300円(税込)
※2年継続なら実質無料
28,600円(税込)
SLA(品質保証制度)対象遅延速度
可用性
遅延時間
故障通知時間
故障回復時間
パケット損失率
遅延時間遅延時間
可用性
稼働率要問合せ
トラブル対応
サポートの仕方
24時間365日の電話受付(トラブルきりわけ・復旧支援)と、必要に応じて現地への駆けつけ対応「24時間出張修理オプション」:月額3,300円(税込)で、24時間故障受付可能故障申告受付と故障復旧作業を24時間対応24時間365日の監視・保守を標準提供。回線終端装置は、常時監視により迅速な復旧を24時間365日対応24時間365日対応のオンサイト保守が標準装備。障害の発生箇所の調査や問題の切り分け、現地での保守対応も可能要問合せ
その他特徴ネットワーク全体を管理し、バックボーンを定期的に増強するため、通信環境が安定しているバックボーンは国内最大級。常に高品質で安定したインターネット環境を提供できるWebブラウザを利用し、日々の通信状況をチェックできるトラフィックレポートを標準付属バックボーン内の機器・回線の二重化による障害対策および、通信の優先制御を行うことで信頼性・安定性を実現環状に交換設備を接続するリング型構成になっており、1つの区間で障害があっても逆向きの接続で伝送することが可能固定回線(光回線)とモバイルWi-Fiの2種類
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