今や暮らしに欠かせない存在のインターネットですが、インターネット上では匿名性も高いことから乱暴なふるまいをする人もいます。誰もが快適にインターネットを利用するためには、各々がルールやマナーを守ることも大切です。ここでは、インターネットを利用するうえで知っておきたい“ネチケット”について詳しく紹介します。
ネチケットとはどういうもの?
ネチケットはネットとエチケットを組み合わせた言葉で、インターネットを利用する際に守るべきマナーです。一般的にエチケットという言葉は「くしゃみするときは口に手を当てる」など、守らなくてはならないルールというよりは、他者を不快にさせない配慮の意味合いで使われています。ネチケットも同様で、定められたルールがあってそれに反したら罰せられるから守るのではなく、他者へ思いやりが基本的な考え方です。
インターネットを利用するときに守るべきルール・マナー
インターネットを利用する際守るべきルールで分かりやすいものには“著作権法に違反しない”などがあげられます。映画や漫画、音楽など著作権のあるものを許可なく使用することは法に触れます。インターネットは誰でも簡単にデータを公開できる環境ですが、人の著作物を勝手に公開することはルール違反で、法的に罰せられるのでやめましょう。
知らない人に自分の個人情報やID、パスワードを教えないことも大切です。情報の取り扱いには充分に注意しましょう。ネチケットには具体的には下記のようなものがあります。
機種依存文字や半角カナを使用しない
機種依存文字や半角カナ文字は相手の利用している機種やブラウザによってエラーを起こしたり、文字化けしたりすることがあります。受け取り手が理解できず円滑なコミュニケーションを阻害するので、利用を避けたほうがよいとされています。
誹謗中傷をしない
インターネット上に限った話ではありませんが、インターネット上では顔が見えない分好きなことが言いやすい環境ではあります。他人のミスを大げさに取り上げたり、しつこく攻撃したりすることはやめましょう。インターネット上の誹謗中傷に対し法的措置が取られることも一般的になっています。面と向かって言えないことはインターネット上でも言わないようにしましょう。
謝ることとお礼をいうこと
「ありがとう」と「ごめんなさい」をきちんと伝えることは、現実社会でも大切なことです。インターネットだから言わなくてもよいとはなりません。何かを教えてもらったらきちんと「ありがとう」、間違ったことをしたり迷惑をかけたりしたら「ごめんなさい」と伝えるようにしましょう。
個人情報を流出させたり、プライバシーを侵害したりしない
他人の住所や名前、電話番号、勤務先や学校、家族情報といった個人情報を、世界中の人が閲覧できる場所に掲示することは、その人の身に被害をもたらす危険な行為です。
むやみに教えてくださいと言わない
まずは自分で調べてみましょう。どうしても分からなくて質問をするときは「自分はこういう調べ方をしたけれど分からなかった」など、質問の背景についても触れておくと相手の気分を害すことなく教えてもらいやすくなります。
場の空気を読む
これも現実社会と同様です。インターネットでもコミュニティによって微妙に作法が異なることがあるので、利用する前にしばらく閲覧だけの時期を設けることで、そのコミュニティの空気感をつかむことができます。
インターネットは他人への配慮が大切
インターネットは便利なツールですが、現実ではあまり触れ合うことのないコミュニティの人との距離がなくなることでさまざまな問題が起きるようになっています。友達との内輪であればちょっとした悪ふざけとして笑ってすませられたことが、ワールドワイドウェブに公開され世界中の人に閲覧されたことで炎上してしまうケースもあります。
インターネットは自宅からスマートフォンやパソコンで簡単にアクセスできるので、まるでそこがプライベートな空間のように感じてしまうかもしれませんが、インターネットは“公共の場”ということを覚えておいたほうがよいでしょう。
とくにソーシャルネットワークサービスはその色が強くなります。人が多くいる電車内では“大声で話さない”“足を大きく開かない”“強すぎる香水をつけない”など、同じ空間にいる他者に配慮した行動をとっている人がほとんどです。インターネット上であっても、向こうにいるのは実在する人間です。そこにいる人を嫌な気持ちにさせないために、一人ひとりが配慮できればインターネットはより有益な情報交換の場となり得るでしょう。
まとめ
誰もがインターネットを利用する時代だからこそ、ネチケットが重要です。企業や学校でもネチケットについて研修を行うことも増えています。インターネットは現実世界とつながっていて、使っているのは自分と同じ人間です。こちらで紹介した内容も参考に、インターネットが公共の場であることを認識し、現実社会と同様にルールやマナーを守りながら利用してください。