インターネットは世界中に広く使われているネットワークで、多くの人が利用しています。いまではビジネスで利用しないということは考えられないぐらい、浸透しています。効率のよい接続を確保したいならば、それなりの環境を検討しなければいけません。法人向けインターネット回線と合わせて何が違うのかを理解して正しい選択をしましょう。
インターネット回線の配線による違い
インターネット回線につなぐ場合、光やADSLなどのタイプにわかれますが、高速なものを選ぶのであれば光になります。光にも配線によって分類があるので、理解しておいた方がよいでしょう。インターネットに繋ぐことを明確に理解している人は多くありませんが、その違いによって費用が変わってくる恐れがあるので、区別がつけられた方が安心です。そこで重要になるのが配線は法人向けインターネット回線でも個人向けでも変わりありません。
光回線では、VDSL方式と光方式にわかれます。その区別は接続の設備を見ればわかります。VDSLは電話回線を使っているのでモジュラージャックと呼ばれる四角いジャックが使えるようになっています。光の場合は、テレビのアンテナと同じ同軸ケーブルが使われています。これらの配線は引き込んだあとにそれぞれ専用の装置に接続されてLANのコネクタに変換されます。そのためパソコンやルーターをたどっていくと、LANのコネクタである四角いR45Jのコネクタしか見つからないかもしれません。
配線をしっかり調べるならその後につながっているケーブルを見つけ出してたどっていくしかありません。マンションなどの一室を借りているようなときには、部屋にはLANコネクタしかないような場合もありますが、それはそのマンション一括で光回線を契約しているからです。
配線の種類による接続環境の違いについて
同じ光回線でもVDSLと光に区別されることはわかりますが、それぞれ何が違うのでしょうか。それは配線の違いによる違いです。
オフィスが入っている建物までは高速な光回線が届いていますが、そこから施設内部に引き込んだあとで、VDSLによって接続すると、最大速度に制限が生まれます。そのため負荷の大きなデータをやり取りしようとすると、なかなか終わらないといった状況になってしまいます。会議などで途中に切れてしまうようなときは、速度が確保できなかった恐れがあります。
光による配線であれば、引込後も速度の低下がほとんどなく分配されますので、高速なまま利用できます。そのためVDSLよりも快適なネットワーク環境を構築できます。通信速度は引き込んだ時点で最大値が決まってしまうので、利用しているパソコンをいくら最新のものに変えても、提供されている速度以上に速くなるようなことはありません。
このように高速なネットワーク環境を必要としているならば、VDSLではなく光を選ぶべきです。ただしこの配線は個々の契約ではなく、施設に設置されている分配器によって決まってしまいます。設置されているのがVDSLであれば、自社だけを光にするということはできません。管理会社に相談して変更を検討してもらわなければいけません。まずは管理会社と相談して、何が選択可能かを確認しておくと安心です。
法人向けインターネット回線の配線について
ビジネスに利用するために法人向けインターネット回線を契約することがありますが、その場合、配線の違いは基本的に関係ありません。提供するプロバイダによって、対応できる回線に違いがあることがありますが、それによって速度などに変化が出てくることはないので、気にすることはないでしょう。
インターネット回線で法人と個人の契約内容の違いは、固定のIPアドレスの数になります。個人の場合、インターネットに接続されることによってIPアドレスが設定されるので、いつも同じとは限りません。ビジネスで使用する場合、それではセキュリティなどの問題からそれでは運用ができなくなります。そのため法人向けインターネット回線では、固定のIPアドレスを提供する事になっています。その数が多ければ多いほど、契約料は高くなっていきます。
IPアドレスが固定されると、接続しようとしているのが誰なのかを把握することが可能です。もし知らないIPアドレスだったら、フォルダへのアクセスを許可させなければセキュリティを確保できます。個人用の契約のように、毎回違う設定がされていると毎回アクセス権の付与を変えなければならなくなるので大変です。切り替えのときに間違いがあると知らない人がアクセスできる状態になってしまうかもしれません。それでは社外秘などの情報をしっかりと保護できなくなってしまいます。
法人向けインターネット回線といっても配線を専用できるわけではなく、IPアドレスの固定が目的です。提供されるIPアドレスによってその費用は変わってきますが、セキュリティの面でなくてはならない契約といえます。もし高速な環境がビジネス上で必要ならば、回線の契約ではなく、接続方式に影響する配線を変えるしかありません。