一口に法人向けインターネット回線といっても、契約するプランによって速度は変わります。ネット回線の使い方はさまざまであり、推奨される速度の目安は異なります。日常的にオフィスでどういった作業を行っているか、改めて確認してみましょう。速度の数値によって快適性や費用対効果が変わるので利用目的を明確化した上での契約が大事です。
比較的軽いデータの送受信を行う場合
メールソフトやメッセンジャーアプリを使う際、推奨される法人向けインターネット回線の速度は1Mbpsです。メールやメッセンジャーアプリでは主にテキストデータが扱われており、情報量は小さめです。
SNSにメッセージを投稿する際やブログに記事を投稿する際も、同じく1Mbpsとなります。長文のメッセージや大量のメールも、データ量は他に比べて非常に小さいため、基本的な速度でも快適です。
メールに画像ファイルを添付して送信する場合やブログ、SNSに写真データを投稿する場合は、3Mbps前後が求められます。画像ファイルはテキストよりもデータサイズが大きく、広報活動のためSNSやブログをよく更新している企業の場合は、3Mbps以上の回線契約が目安となります。
ネット検索で情報収集を行う頻度が多かったり、SNSやチャットを通して外部のユーザーとコミュニケーションを交わすシーンが多い場合、法人向けインターネット回線速度は、5Mbps前後が目安です。大量に情報が掲載されたホームページを快適に閲覧するためには、高速な法人向けインターネット回線が役立ちます。
多種多様なホームページのコンテンツを快適に閲覧するためには、レスポンシブ対応のよい法人向けインターネット回線が必要です。短時間の動画や大量の画像を投稿する事が多ければ、3Mbpsではなく5Mbps以上の速度が推奨されます。
動画サイトを日常的に活用する場合
ネットマーケティングの一環として、いわゆる人気の動画サイトを活用する企業が増えてきました。老若男女問わず、今では大多数のネットユーザーが日常的に動画サイトをチェックしています。新しい広告媒体として期待されており、自社製品のプロモーション映像を投稿したり、商品の使い方や独自の面白コンテンツを投稿すれば、よいネットマーケティング活動となります。
動画閲覧を行うためには、最低でも3Mbpsの速度が必要です。同じ動画サイトでも、コンテンツによって画質は変わります。キレイな画質で映像を閲覧するためには、10Mbps以上の速度が必要です。延滞なく高画質動画を視聴したい場合は15Mbpsから20Mbpsが推奨されます。自社のパソコンからプロモーション映像を動画サイトにアップロードしたい、こういった場合は最低でも10Mbpsの速度が求められます。
10Mbps未満でも一応動画投稿はできますが、アップロードする際に待ち時間が多くなるのがネックです。これから流行の動画サイトを活用して、製品のプロモーション活動を加速させたい、そんな時は10Mbpsから25Mbpsが目安です。重たいデータの投稿に掛かる時間が短くなれば広報担当スタッフの業務効率が上がります。
人気の動画サイトでは、年々投稿されるコンテンツの高品質が進んでおり、解像度のよいプロモーション映像やハイクオリティな商品説明動画をアップする事が、ネットマーケティングの基本となります。
テレワークを意識した法人向けインターネット回線の速度の目安
いわゆるテレワーク勤務を導入する企業が近ごろ、目立ってきています。組織の大小、業種や業界にかかわらず、テレワークを日常的に取り入れる動きが活発化しています。新しい働き方として、社会的に定着する見込みで、今の間に自社の法人向けインターネット回線をテレワーク勤務に対応させたいと考えている方々も、多いかもしれません。
快適にテレワークを実施するためには、通信速度が良好な法人向けインターネット回線が必要です。ビジネスシーンで、扱われるファイルは実に多種多彩です。文書ファイルやプレゼン資料のデータ、動画や音楽データやデザインファイルなど、多岐にわたります。大は小を兼ねる、とはよくいったもので、多岐にわたるデータを扱う可能性が非常に高い今日のリモート環境下では10Mbpsから20Mbpsが推奨されます。
リモート会議やビデオチャットを行う際も、ネット回線の通信速度は大事です。10Mbpsから20Mbps前後のスピードがあれば、会議中の音声や映像が乱れず、チャット中にノイズが生まれたり、情報の送受信が滑らかに行えます。
遠く離れた場所で働く社員が、自社のクラウドストレージにアクセスし、データの送受信を行う際も、回線速度が肝心です。大量の書類データや長時間の動画や高音質な音声ファイルをスムーズにアップロード、ダウンロードするためには10Mbpsから20Mbpsの速度が求められ、それ未満だと情報の送受信に待ち時間が長く発生するため、テレワーク勤務時の業務効率が鈍ります。
今ではさまざまなプロバイダサービスがあり、選べる法人向けインターネット回線のプランは非常に豊富です。契約するプランによって使用感や費用対効果が変わりますので、事前に比較検討は大事です。日常的に取り扱うデータサイズ、日常業務で行う作業内容を改めて確認し、最適な速度の法人向けインターネット回線を契約しましょう。