大きな規模の会社や団体ほど法人向けインターネット回線を使用する傾向がありますが、小さな会社や販売店、飲食店などでは個人向けインターネット回線を使用していることも珍しくはありません。あえて法人向けのサービスを使用しないことにはどんなメリットがあるのでしょうか。
安さを追求するなら魅力的な選択肢
法人向けインターネット回線に比べると個人向けインターネット回線のほうが安いのが最大のメリットです。導入にかかる初期費用はほとんど同じ水準になっていますが、実際には無料で導入できることがよくあります。
法人向けに比べると頻繁にキャンペーンを実施していて、初期費用が無料になる場合が多いからです。一般の消費者からユーザーを獲得するには競争が激しいのが原因で、他社がキャンペーンを実施したら自社でもおこなわなければならないということになってほとんどの業者が同時にキャンペーンをしています。
その内容の競争も激化しているので、月額利用料も割引になるケースも珍しくありません。このようなキャンペーンのお陰で法人向けに比べるととてもお得に利用できることが多いのです。もともとの月額利用料も法人向けより安く設定されていることから、安さを追求するなら個人向けインターネット回線を選んだほうが良いでしょう。
割引のためのプランもたくさん用意されていて、オプションサービスも多岐にわたっています。そのため、選び方次第ではコストパフォーマンスも十分に上げられる可能性があるのがメリットです。
ただし、早急に導入したいようなときにたまたまキャンペーンがおこなわれていないと高くなってしまうリスクもあります。加入するタイミングを見極めなければならないという点は念頭に置いておく必要があるのです。
固定IPアドレスも手に入れられる
法人向けインターネット回線を使う理由として固定IPアドレスを使用できることがよく挙げられます。確かに個人向けインターネット回線の場合には基本的にはその都度IPアドレスが割り当てられる仕組みになっているので、固定IPアドレスを活用した機器の運用は難しいでしょう。
ただ、標準サービスとなっていないだけで、申し込むと固定IPアドレスを取得できる業者もあります。また、回線業者の中には個人向けインターネット回線でも固定IPアドレスを提供しているところもあるのが現状です。
ただし、追加料金が発生すると法人向けインターネット回線に比べて特に安くはなくなってしまう可能性もあります。安くて固定IPアドレスも使えるなら個人向けのものにしようと考えるなら、法人向けのものと両方の見積もりを取って比較してみるのが賢明です。
手厚いサポートも受けることが可能
法人向けインターネット回線を契約するとアフターサービスが充実していて安心だということもよく知られています。業者によって提供してもらえるサービスには違いがありますが、セキュリティーが充実していたり、電話やメールでサポートを受けられたりするなど、多岐にわたるサービスがあります。
このようなサービスが標準化されているのが法人向けインターネット回線としては一般的ですが、個人向けインターネット回線の場合にはそれほど充実していません。ただ、サポートを受けられないわけではなく、オプションサービスを選択することで必要なサービスを取捨選択できるようになっているのが通例です。
セキュリティー対策はしたいけれど、困ったときにエンジニアに相談できなくても構わないという人もいるでしょう。逆にセキュリティーは自社独自の方法で固めていくから大丈夫だけれど、回線に不調があったときには相談できるようにしたいというケースもあります。このようなときに全てのサポートがパッケージ化されていると安心なのは確かですが、不要なものをなくしてしまうことで安上がりになるならそれが良いという場合もあるのは確かです。
手厚いサポートを受けたい場合には費用をかければ可能で、安くしたい場合には特にサポートを受けないようにしてしまえば良いという形で、自由な判断ができるのがメリットです。逆に言えば、その取捨選択をしっかりとおこなわないと利用し始めてから後悔する可能性があるという点には注意しておかなければなりません。
法人向けインターネット回線に比べると安くできるのが個人向けインターネット回線のメリットです。もともとの月額料金が低めに設定されていることに加え、頻繁にキャンペーンが実施されているという魅力があります。
また、オプションサービスも充実していて、費用さえ払えば理想的なサービスを一通り受けることが可能です。法人向けインターネット回線の魅力として知られている固定IPアドレスも契約先の業者によっては取得できます。
手厚いサポートを受けたいと思ったらそのサービスに申し込んでおけば問題ありません。ただし、このようなオプションサービスを選択するほど高くなってしまうのは念頭に置いておき、十分に比較してから選ぶことが大切です。