インターネット回線が快適に使えるようにするのは業務を滞りなく進められる環境を整えるうえで重要なポイントです。しかし、個人向けインターネット回線をしようしていると回線が混雑して速度が低下してしまうことがあります。
法人向けインターネット回線を利用すると回線速度に関するトラブルは起こらないのでしょうか。
混雑による回線速度の低下が起こるのはなぜか
インターネット回線の混雑によって回線速度が低下してしまう理由をまずは確認しておきましょう。インターネット回線には単位時間あたりに届けられる情報量の上限があります。たくさんの情報通信が同時におこなわれてしまうと、回線に一気に情報が入ってきて処理しきれなくなるのです。
結果として入ってきた情報を少しずつ送り届けていくしかなくなり、速度が低下することになってしまいます。このような現象が起こるのは法人向けインターネット回線でも個人向けインターネット回線でも同じです。しかし、法人向けインターネット回線を選ぶと混雑を緩和できる可能性があります。
対策として使うなら専有型を選ぼう
インターネット回線の契約には専有型と共有型の二つがあります。個人向けインターネット回線は共有型になっているのに対し、法人向けインターネット回線の場合にはどちらかを選ぶことが可能です。
共有型の回線を使用しているときには、その回線を使って情報のやり取りをするのは自分だけではありません。その周辺で共有型の回線で契約している人たちも同じ回線を使って通信をしています。そのため、近くにいる人が大量の動画をダウンロードしたり、オンラインゲームを楽しんだりしていると回線がパンクしてしまって通信速度が低下することは否めません。
一方、専有型の場合にはインターネット回線を自分だけで利用することができます。法人として利用している建物や部屋などで使用する回線を専有するという形になるのが基本で、他の法人や個人が周囲でどれだけインターネットを使って通信していたとしても影響を受けることはありません。
ただし、社内でたくさんの情報のやり取りをしていればそれだけ回線に負荷がかかってしまい、通信速度は低下することになります。どのくらいの通信量までなら保証できるかは業者によって異なるため、十分に比較検討して選ぶようにしましょう。あらかじめ社内でのインターネットの使用量がどのくらいあるかを見積もっておくとスムーズに決められます。
法人向けインターネット回線の場合でも共有型を選べる業者がありますが、この場合にも個人向けインターネット回線と同様に周囲の人たちと回線を共有することになります。混雑緩和の目的では特に役に立つことはないので、専有型を選ぶことが大切です。
あわせて気を付けておきたいポイントとは
高速な通信をいつでもできるようにしておかなければならない現場もあるでしょう。多くの社員が同時に大量の通信をしていると専有型にしていても速度低下が見られるようになってしまうことは否めません。
ただ、通信量がわかっていれば、それに応じた回線を導入すれば問題は解決できます。業者とよく相談してどんな形で回線を導入したら良いかを決めるようにするのが重要です。
それとあわせて気を付けておきたいのが品質保証制度がどのように整えられているかです。法人向けインターネット回線の場合には品質保証をしている業者が多く、提供しているサービスが一定の水準に満たない状況が生まれたときに保証を受けられます。
その中に通信速度の項目がある業者と契約すれば、業者側の問題で速度低下が起こってしまうリスクを低減させられるでしょう。回線が正常なら混雑しても速度低下が起こらないで済むように導入したとしても、回線が不調になったことで速度低下が見られることはあります。それが業務に支障を来したなら相応の保証を受けたいと思うのはもっともなことです。
このような品質保証制度がある業者を選んでおけばいざというときに役に立つでしょう。
インターネットを日常業務で利用している現場は多く、やり取りするデータのサイズも着実に大きくなってきています。回線が混雑してしまって速度低下が生じると業務に支障を来してしまうリスクがありますが、よくある原因は回線を多くの人が共有していることです。個人向けインターネット回線のように共有型の契約の場合には周囲の人がたくさんデータ通信をおこなうだけで速度が低下してしまいます。
しかし、法人向けインターネット回線なら専有型を選ぶことができ、周囲の影響を受けずにインターネットを利用することが可能です。社内でどの程度の通信量が必要かを考えて回線を導入すれば快適な状況を保つことができるでしょう。周囲からの影響以外にも業者側のトラブルで速度が低下することもありますが、品質保証制度が整っていれば保証を受けられます。業者を選ぶときには重要なポイントとして検討しておきましょう。