中小企業の社長が把握しておいた方がいい法人向けインターネット回線の知識

公開日:2020/10/15 最終更新日:2024/06/14

新しいオフィスの開設や事業の拡大の際、中小企業を率いる社長の頭を悩ますもののひとつに、どのインターネット回線を選ぶかがあります。インターネットに一切関わることなく企業活動を行うのが難しい現代社会において、どの通信事業者を選ぶかは重要な課題です。今回は、法人向けインターネット回線の特徴を紹介します。

法人向けインターネット回線は領収書の発行が可能

法人向けインターネット回線とは、企業で使われることを前提としたインターネット回線のことを指します。法人向けインターネット回線の対義語は、家庭向けインターネット回線や個人向けインターネット回線であり、これらは主に一般家庭や個人事業主の方などを対象としたサービスです。

法人向けインターネット回線には、家庭向けや個人向けに提供されているものと異なり、企業で使用するに相応しい特徴が数多く備わっています。わかりやすいものでいえば、法人向けのインターネット回線は、毎月の利用料金に対して領収書を発行してもらえるのが特徴です。

個人や家庭向けのインターネット回線の場合、クレジットカードでの決済が一般的です。クレジットカード決済の場合、契約者の口座から信販会社が通信事業者に利用料金を支払うため、契約者と事業者の間でお金のやり取りは発生しません。そのため個人や家庭向けのインターネット回線では、通信事業者から直接お金のやり取りを証明する領収書は基本的には発行されないのです。家庭で使うインターネット回線であれば、領収書がもらえなくてもとくに問題ありません。

しかし企業の場合には、税を申告するために使ったお金を正確に把握する必要があります。中小企業の社長にしてみれば当たり前のことですが、正しい税申告のためには領収書が欠かせません。このようなことから、法人向けインターネット回線では領収書を発行しているのです。

法人向けインターネット回線では固定のIPアドレスが使える

領収書の有無以外にも、法人向けインターネット回線と個人や家庭向けインターネット回線の違いとして、IPアドレスが固定であるか否かがあります。IPアドレスとはインターネット上の住所のようなものです。現実世界で手紙や郵便物を送る際は、相手の住所を正しく記載してはじめて、相手に品物が届くようになっています。

この仕組みと同じように、インターネット上で情報をやり取りするときには、IPアドレスを目印に送る人と受け取る人を特定しているのです。個人や家庭向けのインターネット回線では、このIPアドレスが日々変動します。これは、インターネットの普及により不足するようになったIPアドレスを、うまくユーザーに割り当てられるように考え出されたシステムです。

個人や家庭向けの回線の場合、一定量のアドレスを複数のユーザー間で使いまわしているのです。そのため個人や家庭向けの回線では、インターネット接続を切って再接続するたびに、IPアドレスが変わってしまうことがあります。個人でインターネットを使用する場合は、インターネット上のサービス利用が中心となるため、アドレスが変わっても問題は起こりません。

しかし企業の場合には、自社でサーバーを設置しサービスを提供することもあるため、IPアドレスが変わると不都合が生じます。IPアドレスが変わるということは、サイトの住所が変わることに等しいため、ユーザーが自社のサイトにたどり着けなくなってしまうのです。このような事態を防ぐため、法人向けインターネット回線では固定のIPアドレスが付与されます。

通信に関する法人向けインターネット回線の特徴

法人向けインターネット回線には、インターネット回線の要である通信に関しても、個人や家庭向けの回線とは異なるアドバンテージがあります。昨今では、個人や家庭向けのインターネット回線であっても、光回線など高速回線を実現しているものが数多くあります。

しかし、通信の安定性に関してはまだまだ課題があるのです。個人や家庭向けの光回線では、1本の光ファイバーを近隣の契約者たちと共有して使用します。この方法は一般的に「共有型」と呼ばれています。共有型では、同じ回線を共有する人たちが使用する通信量の合計が多くなると、情報の渋滞が起こり、通信速度が遅くなることがあるのです。

一方、法人向けインターネット回線では、共有型ではなく「専有型」と呼ばれる方式を採用しています。専有型とは、他の契約者と回線を共有せず、自社専用の光ファイバーを使う方式のことです。専有型なら、他の契約者が使用する通信量に通信速度が左右されないため、安定した高速通信が維持できるのです。

これに加えて、法人向けインターネット回線では通信制限が設けられていないことも特徴として挙げられます。個人や家庭向けのインターネット回線には、通信量が一定を超えると通信速度に制限がかかるものがあります。企業においてインターネットの速度制限は、ときとしてビジネスに支障をきたす可能性があるため好ましくありません。

そのため法人向けインターネット回線では、格安プランを除き、通信制限が設けられていないのです。企業の社長にとって、従業員が快適に仕事に打ち込める環境づくりは課題のひとつだと思います。インターネット回線においても、よりよい環境を整えることが大切です。

 

法人向けインターネット回線には、個人向けや家庭向けのインターネット回線とは異なる特徴があります。それらの特徴すべてが、ビジネスを円滑に進めるために生み出されたものです。この記事で紹介したインターネット回線の特徴を参考に、自社にぴったりの通信事業者を探すことをおすすめします。

おすすめ法人向けインターネット回線一覧

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サービス名
(会社名)
光ビジネスアクセスNEXT(株式会社USEN ICT Solutions)フレッツ光ネクストビジネスタイプ
(NTT東日本・NTT西日本)
OCN光「フレッツ」(OCN)
イーサシェア(KDDI株式会社)イーサネットアクセス (S)(ソフトバンク株式会社)NUROアクセス スタンダード(ソニービズネットワークス株式会社)GMOとくとくBB(GMOインターネット株式会社)
連絡先0120-681-61703-5359-5111(東日本)
0120-116116(西日本)
0120-106107(OCN)
03-3347-0077お問い合わせフォーム0120-963-3500120-202-015
回線タイプベストエフォートベストエフォートベストエフォートベストエフォートベストエフォート(一部帯域確保)ベストエフォート
通信速度上り:最大1Gbps
下り:最大1Gbps
上り:最大1Gbps
下り:最大1Gbps
上り:最大1Gbps
下り:最大1Gbps
上り:最大1Gbps
下り:最大1Gbps
上り:最大1Gbps
(10Mbps確保)
下り:最大2Gbps
(10Mbps確保)
上り:最大357.38Mbps
下り:最大263.69Mbps
提供構成専有型専有型専有型専有型共有型要問合せ
提供エリア全国主要都市部
(1道1都1府7県)
全国関東エリア
(東京・埼玉・千葉・神奈川の一部)
全国関東:1都6県
東海:4県
関西:2府3県
九州:2県
全国
参考価格
:月額費用
4万6,200円(税込)4万5,210円(税込)
※別途プロバイダ利用料金が必要
33万円(税込)858万円(税込)2万735円(税込)戸建て:4,488円(税込)

マンション:3,498円(税込)
参考価格
:初期費用
5万8,300円(税込)
※工事費別
2万680円(税込)3万4,650円(税込)11万3,850円(税込)22万3,300円(税込)
※2年継続なら実質無料
28,600円(税込)
SLA(品質保証制度)対象遅延速度
可用性
遅延時間
故障通知時間
故障回復時間
パケット損失率
遅延時間遅延時間
可用性
稼働率要問合せ
トラブル対応
サポートの仕方
24時間365日の電話受付(トラブルきりわけ・復旧支援)と、必要に応じて現地への駆けつけ対応「24時間出張修理オプション」:月額3,300円(税込)で、24時間故障受付可能故障申告受付と故障復旧作業を24時間対応24時間365日の監視・保守を標準提供。回線終端装置は、常時監視により迅速な復旧を24時間365日対応24時間365日対応のオンサイト保守が標準装備。障害の発生箇所の調査や問題の切り分け、現地での保守対応も可能要問合せ
その他特徴ネットワーク全体を管理し、バックボーンを定期的に増強するため、通信環境が安定しているバックボーンは国内最大級。常に高品質で安定したインターネット環境を提供できるWebブラウザを利用し、日々の通信状況をチェックできるトラフィックレポートを標準付属バックボーン内の機器・回線の二重化による障害対策および、通信の優先制御を行うことで信頼性・安定性を実現環状に交換設備を接続するリング型構成になっており、1つの区間で障害があっても逆向きの接続で伝送することが可能固定回線(光回線)とモバイルWi-Fiの2種類
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