飲食店に導入することで、集客や顧客満足度の向上などが期待できるWi-Fiですが、導入を考えていても「具体的にどんなメリットがあるのか」「どうやって導入するのか」と疑問に感じている方もいるのではないでしょうか。今回は、飲食店にWi-Fiを導入することのメリットや詳しい導入手順について紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
飲食店にWi-Fiを導入するメリット
飲食店にWi-Fiを導入すると、どのようなメリットがあるのでしょうか。Wi-Fi導入による5つのメリットを紹介します。
集客につながる
店内にWi-Fi環境が整っていることは、顧客にとって来店目的のひとつとなります。リモートワークや商談で利用する人、SNSやゲームアプリを楽しむ人など目的はさまざまですが、こうした人々にとってWi-Fiを使えることは非常に大きなメリットであり、飲食店を選ぶ基準となっています。
顧客満足度が向上する
飲食店にWi-Fiがあると、混雑時の待ち時間にも通信料を気にすることなく、インターネットやスマホアプリを使って過ごすことができます。顧客のストレスになりやすい、待ち時間を快適にすることで、顧客満足度の向上やリピーターの獲得が期待できるでしょう。
客単価が上がる
店内でWi-Fiが使えると、一人ひとりの滞在時間が長くなるため、追加のオーダーが入る場合も多く、客単価が上がります。その分、回転が悪くなるという懸念もあるので、混雑状況などを踏まえて対策を練る必要はありますが、客単価が上がると売上アップにもつながる、という点はメリットだといえるでしょう。
タブレットオーダーが利用できる
Wi-Fiを導入することで、客席からの注文が可能なタブレットオーダーが利用できます。顧客はスタッフを呼ばずにいつでも注文できる、店側はオーダーミスがなくなるなど、双方にとってメリットのある方法で、顧客満足度や業務効率の向上にもつながるのではないでしょうか。
機器の配線がすっきりする
Wi-Fiを導入すると、これまでケーブルで接続していた機器の配線をなくすことができます。インターネット回線やレジ周辺の機器、防犯カメラの機器など、ごちゃごちゃと複数の配線があった場所も、すっきりきれいに片付けることができます。
導入の手順とは
このようにメリットの多いWi-Fiですが、導入するためにはどうすればよいのでしょうか。飲食店でWi-Fiを導入するための手順を5STEPで説明します。
STEP1:インターネット契約
まずはインターネット回線の契約が必要です。多くの人が利用するため、高速で複数端末が同時接続できる、インターネット回線を利用するようにしましょう。複数の回線事業者を比較検討し、自店舗にあったネット環境を整えます。
STEP2:開通工事の実施
新規でインターネット回線を開通させるためには、回線工事をする必要があります。店舗が入居している建物の状況により、特殊な配線が必要な場合もあり、開通工事に時間がかかるケースもあるため、余裕をもったスケジュールを組みましょう。
STEP3:Wi-Fiルーターの購入
インターネット契約時にWi-Fiルーターがセットになっていることもありますが、店舗では一般家庭とは異なり、広い空間かつ接続台数も多い状況で使用します。そうした環境で使用することを想定した、高性能なWi-Fiルーターを新しく購入することをおすすめします。
STEP4:設置場所の決定
インターネット回線を契約したら、Wi-Fiの設置場所を決めましょう。Wi-Fiの電波は360度に広がるため、店内の中心に設置すると効果的です。壁や床を挟むと電波が減衰するため、ひらけた空間に設置するのがおすすめです。
STEP5:利用開始の設定
利用を開始する前に、Wi-Fiを識別するためのSSIDやパスワードを設定する必要があります。スマホやタブレットを使って設定ができるタイプや、自動接続で簡単に設定できるモデルもありますが、不安な場合は、回線事業者による設置サポートを利用してもよいでしょう。
飲食店用にどんなWi-Fiを選べばよいのか
飲食店に導入するならどのようなWi-Fiが適しているのでしょうか。押さえておきたいのは次のようなポイントです。
簡単に接続できる
幅広い層の来店客が使うWi-Fiなので、誰もが簡単に使えることが大切です。Wi-Fi接続時に登録が必要だと、顧客の負担になるため、利用者にパスワードを公開し、接続しやすい環境を整えましょう。
セキュリティレベルが高い
お店や利用客の安全のため、セキュリティがしっかりしているものを選ぶ必要があります。セキュリティレベルの低いものだと、悪意をもった第三者に情報を悪用されてしまう恐れがあります。最も多くのWi-Fiに採用されているセキュリティ規格である、WPA2を選ぶと安心でしょう。
通信速度が速い
来店客が快適に利用できるよう、通信速度の速いモデルが適しています。最新規格に対応しているか、対応通信速度を公開しているかなどを確認するとよいでしょう。
同時接続台数が多い
店舗の規模にもよりますが、客席が100席以上ある場合は、同時に多数の端末から接続しても対応できるWi-Fiが必要です。Wi-Fi利用可とうたっているのに、接続できないとクレームに発展する恐れがあるため、接続範囲が広いものや同時接続台数の多いものを導入しましょう。
ゲストWi-Fiが設定できる
ゲストWi-Fiとは、来店客に一時的なインターネット接続だけを許可する機能です。ゲストWi-Fiが設定できるモデルなら、利用客が店舗のネットワークに接続せずにWi-Fiを利用できるので、顧客と店舗でしっかり分けられるという利点があります。
まとめ
飲食店にWi-Fi環境があると顧客の来店動機となり、満足度も向上します。Wi-Fiにもさまざまなモデルがありますが、店舗と顧客双方の利便性を追求しながら最適なものを選ぶとよいでしょう。導入手順は難しいものではなく、自分で行うこともできますが、より専門的なアドバイスを取り入れたい場合は、インターネット回線事業者に相談してみるのもおすすめです。メリットの大きい飲食店向けWi-Fiをぜひ導入してみてはいかがでしょうか。